【本を遊ぶ】読書の楽しさ・意味を教えてくれました!今年読んだ本で一番印象深い。【書評・感想・レビュー】
タイトルの「本を遊ぶ」にそそられて手に取った。「~を遊ぶ」っていう表現にひかれました笑。
ところで内容はピカイチ。2019年読んだ本の中でもっとも輝いていました。明確でないものに答えをくれる!自分では言葉にできないことを言葉にしてくれた本、気づかせてくれた本です。
今のぼくにぴったりで、「読書の意味」に輪郭を描いてくれた。文字って素敵だなぁと思わせてくれた一冊。
本を読む意味とは?
本を読む意味とは、小飼さん曰く「自分を理解するため」。
いま自分が何を知りたいのか、何がわかっていないのか、浮き彫りにするのが読書。つまり本は自分の教養の程度をうつす鏡のような存在である。
他人の考えを知るのではなく、自分自身を知るのが読書である。
そう!ぼくもそういう風にうすうす思ってました!自分が何者か、どこから来たのか、どこへ行くのか、今なにをすべきか、これからなにをすべきか、自分で考えてもわからないから本にたよった。その結果、読書にハマった。笑
知る必要のない、関係のない本でも読み続けるのは、なんでもないところにヒントがあるかも!くらいに思って読み進めています。それを肯定してくれた、同じ感覚をもっていた、そこが嬉しかった。笑
読書本だが数学を語る
数学について熱く当たる部分がある。そこに感動を覚えました。
「簡単なこと」を難しくするのは簡単。
「難しいこと」を簡単にすることが難しい、まさに数学はこれをやっている。
そうですよね、大抵のことはうまく伝えるのが難しい。
塾の授業で教えていて「簡単にすること」のむずかしさを痛感する。その中でも数学は教えやすい。だって答えはそうなるから。理屈だってある。
ぼくは苦手ながらも数学は好きです!なぜ好きかといえば、「気持ちいいから」。この曖昧なぼくの理由を具体化(簡単に)してくれたのがこの本。
ぼくの「数学が好き」の理由は「物事を簡単に捉えられることが気持ちよかったんだ!」と気づきました。
型にはめられるのがうれしい。公式に当てはめられるのが気持ちいい。公式って一見むずかしそうだけど、実際は便利アイテムなわけだから。手におさまったような感じがして気持ちいい。
本や授業やネットがそうだけど、人が価値を見出すところって「難しいことを簡単にする」ってところだと気付かされた。
「おわりに」に胸を打たれた!
特に「おわりに」が熱い!笑
物事を情報量(ビットとかギガバイトとか)で考えたとき、静止画や音声、動画に比べて文字は極端に情報量は少ない。例えば「火垂るの墓」は5文字で10B(ビット)。
ただ、人はこの「火垂るの墓」という文字を見て反応し、考え、想像する。
もし原作の短編小説を思い出したのなら情報量は数万倍に、もしアニメ映画を思い出したのなら数億倍に、情報量が瞬時に「ふくらむ」。
この文字の爆発に胸を打たれました。衝撃が走りました。人間は情報が少なければ少ないほど、考える!想像する!そう思うと、本って素敵だし、人間ってすごいなぁと思う。
読書のおもしろさは指数関数的だなとも思う。
この文字の「ふくらみ」で考えると、知識があればあるほど文字はふくらむ。つまり読書をすればするほどふくらむ。そう考えたとき、読書をする意味に輪郭が描かれるしパッと色づいて視えました。
文字って素敵だなぁと思わせてくれた一冊。