かめイズム

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コーヒーが好きな大学院生が書いています。

【論文執筆の必読書】これから論文を書く若者のために

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これから、大学4年生となるぼくにとって必要な本を探していると、辿り着いたのが「これから論文を書く若者のために」でした。

 

Amazonでレビューや評価が一番よかったのでこの本を選びました。

 

筆者は東北大学で進化生態学の研究をしている酒井 聡樹 助教授。分野は違えど、研究や論文執筆という面では同じで、執筆から投稿、その後の審査等についても詳しく書かれたガイドブック。レビューでも多くみられましたが、論文執筆の経験がある人もない人も読んでおいて損はない一冊。 

 

 

なぜ論文を発表するのか?

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これを読んで絶対に学術雑誌に英語論文を投稿しようと思いました。

 

研究は科学技術の進歩のために行っており、その研究費は国の税金からいただいてやっていることが多い。その研究成果を発表しなくては、世界中のどこかで、また同じ実験が繰り返される。それでは、時間もお金も無駄になる。

実験して得た研究内容は、留めておくのではなく、世界に発信するべきだ!!

 

そんなことが書かれており、どうせ研究するんなら、なにか形に残るものとして科学界に小さくとも貢献したいと思いました。

 

論文を書いた経験は、その後の研究をより質の高いものに変え、自分自身を変える。「書きたい論文があって、そのために必要なデータは何か」という思考への転換が起こる。

 

 論文書きの歌

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論文を執筆したことがない人にとって、論文がなんだかわからない。研究していても、どこまで研究したら、どんな成果がでたら論文なのか、全くわからない。

 

そんな声に答えてくれるのが、「論文書きの歌」だ。これはアルプス一万尺のメロディーに乗せて歌われるもので、論文執筆の一から十まで手助けしてくれるものだ。

 

論文の構成、共著者の順番、タイトル、要約、図表の書き方、謝辞などなど...そこから投稿して レフリーや査読の話まで。こと細かに書かれている。とっても親切。

 

 

論文を書き上げるための対処法

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「研究成果の良い点に目を向ける」

研究成果を肯定的に見るコツは、データの中で、あなた自身が一番面白いと思うもの(複数でもよい)を見つけることである。なにか一つでいいから、ウリとなるものを見出す。そして、それを中心に話を組み立てるとどんな論文になるのかを考えてみよう。こうした作業は楽しい。そして、この研究成果を論文にしようという気持ちも湧いてくるはずである。

(引用)

 

 

論文を書くモチベーションが下がった時、苦しい時にも力をくれる本

 

レビューを見ているとよくあるのが、「モチベーションが下がっていたが、ふつふつと湧いてきた」といった内容です。 

 

なぜ論文を書くのか書いたらどんな良いことがあるのか、詳しく書かれていますし、行き詰まったときの対処法などまでまとめられています。

 

著者のサッカー好きの影響で、例文としてサッカークラブチームの強さの研究などがあげられ、面白く読めるとも思います。

 

学生をはじめとする、研究に携わる人たちにとって、役に立つ内容なのではないでしょうか。